<授業内容>
大学生の約5人にひとりは、既存の企業に就職するよりも、できれば自分自身の会社を起こしたいと望んでいるといわれる。日本経済の長期停滞を打破するためにも、若者のそうしたチャレンジ精神は大いに望まれるところであるが、経営学の理論を学んだだけでは実際の起業は容易ではない。
この授業では、起業のきっかけをつかもことから、実際に会社を設立するまでの実務の詳細を理解し、さまざまな困難を乗り越えて事業を成功に導く条件を学んでいく。事業化については、株式会社や有限会社のみならず、個人事業やNPO法人設立の可能性についても検討する。これらを学ぶことにより、会社の成り立ちや企業経営の奥深さを知り、自分に最も適した仕事を見いだすヒントも得られるに違いない。
<授業計画>
1.「起業学」の意味と重要性
2.先人に学ぶ起業家マインド
3.学生起業の成功例
4.事業収支シミュレーション
5.事業計画の策定
6.起業と資金調達
7.会社設立と諸手続
8.創業時の人材確保
9.ビジネスシステムの構築
10.創業後の諸問題とその対策
11.NPO法人の設立
<授業運営>
パワーポイントやビデオを多用し、視覚的にも理解しやすい授業を行う。受講生は、毎週授業ノートを作成し、メールで提出することが求められる。新聞や雑誌から起業や企業経営に関する記事を見いだし、毎週2点提出することも求められる。
<課題>
1.「起業に関する文献目録」提出−A4縦置き1枚に、横書き、ワープロで作成。5月15日の授業前に教卓に提出。記載例:松岡紀雄『企業市民の時代』日本経済新聞社、1992年。
2.起業に関する本を各自1冊選び、大切だと思った文章30ヵ所の抜き書きと感想文(1000字程度)。A4用紙縦置き、横書き、ワープロ。6月5日の授業前に教卓に提出。提出の際に、コピーを手元に用意して授業の際に持参すること。
<評価方法>
成績評価は、期末試験の成績に、毎週のメール提出、平常のクイズ、課題への取り組み、授業参加への積極度を総合して行う。出席状況を重視する。
<参考書>
高橋徳行『起業学入門』通商産業調査会、2000年
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